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MONSTERS

MONSTERS あとがき

無事もんすた(別名:数学演習)が終わったのであとがきとか設定とか書いていきたいと思います。まず、この話を文章で書こうと思ったのが6年前のことです。学校のなんかイベントで小説を書いて応募しようみたいなのがありまして、応募はしないけど皆で小説…

MONSTERS 7

「サメリのおかげでやっと決心がついたよ」 そう言うとウィズの巨大な右腕がみるみる縮んでいき、人間の腕と同じ大きさになった。それを確認するとウィズは目を閉じ、己の中にいる魔物に力を譲った。すると、ウィズの周りから爆風が起き、突風がウィズを包ん…

MONSTERS 6

ウィズが目を開けるとそこは誰かの部屋のようだった。上体を起こし、周りを見るとどうやらそこは寝室だということがわかった。 「夢・・・だったのか?」 そうであってほしいという願望がウィズの胸を淡い期待で膨らませたが、自身が今いるところは自分の寝…

MONSTERS 5

チッ!何度も同じような攻撃を繰り返してきやがる!!ウィズとヴァリスは先刻からずっと同じような攻防戦を繰り返していた。一方が攻めれば相手はそれをいなし、もう一方が攻めれば相手はそれを防ぐ。このままでは埒があかないとウィズは一歩後ずさり、間を…

MONSTERS 4

物心ついた頃にはすでに「親」というものが私には存在しなかった。私がどうやって育てられたのかはよく覚えていない。 そして大きくなるにつれて、私は皆にはできないことができるようになった。自分の腕や足を変形させるということが。そんな私を見ると皆私…

MONSTERS 3

サメリは廃工場へ向かって走っている間ずっと後悔していた。 あんなことウィズに言わなければよかった。あそこにいる魔物は・・・何か変。魔物のようで魔物じゃない、嫌な感じがする。 胸がすごくざわざわする・・・何故?できればあそこには行きたくない・…

MONSTERS 2

サメリは一足先に村の外に出ていた。そこから肉眼で魔物を確認すると軽く後ろを向きウィズを待った。ウィズがサメリに追いつくと同時に3人の魔物もウィズたちの前へと現れた。 3人とも姿はバラバラで、1人は獣のような姿、1人は人間、そしてもう1人は石像で…

MONSTERS 1

―――3年前村だった場所―――すでに廃墟と化していた村には雨が降っていた。 生物が何一つ見られない場所に青年が1人仰向けに倒れていた。青年の右腹には風穴があいており、そこから雨水と一緒になって大量の血液が流れ出ていた。栗色の髪は彼の血で毛先が赤に染…